EA開発理論①:ナンピンの段数と勝率
こんばんは。ごりおです。
今日は日曜で取引もありませんので、EA開発について書いてみたいと思います。
ただし、EA開発といっても、開発に入る前のロジックの設計がまず必要です。
本日は特に議論になることが多いナンピンについて、ごりおの考えをご紹介したいと思います。
ナンピンの勝率
ナンピンとは、既に保持済のポジションに対し、追加でポジションを追加し、平均単価をコントロールするというトレード上のテクニックです。
実際、ナンピンを行った場合にはどのような勝率になるのでしょうか。
ナンピンには幾つか変動要素がありますので、本日は以下の通り定めて検証してみたいと思います。
- 通貨はUSD/JPY、検証期間は2018/1~12までの1年間とします
- ポジションは1h移動平均線に沿ってトレンド方向に取るだけのロジックとします
- 10pips単位で逆行した場合に、追加ポジションを取ります
- 追加ポジションは厳密なマーチンではなく、オーダー数×初期ロットとします
- 追加ポジションと合わせ、10pipsの利益が出ると決済します
- ナンピンが一定の段数になった場合、自動的にロスカットします
- 無事決済ができると勝利、ロスカットは敗北と判断します
さあ、どのような結果となるでしょうか。
バックテストによるナンピン勝率検証結果
以下の通りです。
※結果とは、期間を通しての総資産に対する増減率
当然ながら、ナンピンの段数が上がれば上がるほど、勝率が上がっていき、利益が出やすい結果となっています。
上記の期間のレンジでは20段まで耐えれば一度も敗北がなかったため、かなりの利益が出た結果となりました。(20段に設定していますが、結果的に最大は17段でした)
まとめると、以下のことがわかります。
- ナンピン自体は勝率の向上に寄与する
- ただし、中途半端な段数では損失のほうが大きくなる
ただし上記の結果には含めていませんが、やはり段数が増えるということは、ドローダウンが大きくなります。
ドローダウンにどのように備えるかがナンピン戦術のキモとなります。
ドローダウンにいかに備えるか
ナンピンのドローダウンをどう抑えるか、というのは非常に難しい設計です。ただし、いくつかやり方はあります。
- エントリの精度を向上させる
今回、1h移動平均線という単純なエントリ方式を採用していますので、騙し回避フィルタなどを実装し、エントリの精度を向上させ、大きなドローダウンとなるエントリを回避するというやり方がまず第一に考えられます。
- ドローダウンに耐える資金を用意する(ロットを小さくする)
なかなか簡単ではありませんが、資金が豊富にあれば、勝率を限りなく100%に近づけることができます。ただ、100%にならないのがナンピンの難しさで、すべての資金を失う恐れがありますので、これは推奨しません。
- ナンピンのロジックを改善する
ナンピンはいくつかロジック上の検討ポイントがあります。例えば、ナンピンする間隔であったり、ナンピン時のロットサイズであったり、この辺をうまくチューニングすることで、もっとドローダウンを抑制することができる見込みがあります。
- あきらめる
ごりおはこちらを推奨しております笑。当然、上記の対策もセットですが、相場に絶対はありません。大きなドローダウンが発生するリスクを理解した上で、利確分を出金しておくなど、ヘッジしておくことで十分にナンピン戦術は活用可能と考えています。
本日のまとめ
いかがでしたでしょうか。意外とナンピンも奥が深く、設計のしがいがあります。
今日はもう少し突っ込んで、ナンピン時のロットサイズ変動時の変化についても整理しようと思っていたのですが、思ったより長くなってしまいましたので、次回以降にまたまとめたいと思います。
本日はこれまでとします。
ではまた明日から相場が再開されます。皆様に爆益がありますように。
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